セブン・イレブンのオーナーが人手不足を理由として二十四時間営業を止め、本部と対立しているという。
都心で一献し、夜遅く自宅の最寄り駅に辿り着いた後、自らの小腹を満たすものと家内への賄賂すなわち菓子を買うため、しばしばコンビニに立ち寄るのだが、いつも店内は混み合っている。
だが、新宿などの繁華街はともかく、住宅地において夜中の二時や三時に営業して、どれほどの客が来るのだろうか。強盗の標的になったり、不良少年・少女の溜り場になったりと、却って治安悪化の要因となりかねない。
コンビニの店員は重労働だ。最近は、宅配便の受付やチケットの発券などもあって、バイト集めに苦労しているそうだ。そのため、外国人の店員も増えている。彼ら・彼女らは概して真面目に働いているが、不法就労状態の者も居ると聞く。
人手不足は、今や社会全体の問題となっている。コンビニの業界団体は店舗を「社会インフラ」であると主張するが、そう広言するなら、現場を預かるオーナーに過大な負担を掛けたり、入管法違反を助長したりすることなく、人手不足という問題を解決する社会的責任を果すべきではないか。
〔『国体文化』(平成31年4月号)編集余滴〕