第25回参議院選挙の結果が明らかになった。

連立与党を組む自民党・公明党が過半数を確保した一方、野党は立憲民主党と日本維新の会が勢力を拡大したが全体として伸び悩んだ。この結果を受けて、安倍内閣が続投することが確定的となった。これは、予想通りである。

今回の結果で象徴的なのは、れいわ新選組とNHKから国民を守る党から当選者が出たことだ。両者には注目していたが、ここまでの結果を出すとは思わなかった。それだけ、既成政党の優等生的な物言いにウンザリしている人間が少なくないということだ。

既成政党に対する批判票の受け皿という点で両者は共通しているが、重度障碍者を前面に押し立て山本太郎という元芸能人の知名度を武器とする、れいわ新選組の手法はオーソドックスである。また、その政策も戦後民主主義の延長線上であり、好意的なメディアも少なくなかった。

一方のNHKから国民を守る党であるが、その主張たるやNHKのスクランブル放送化という一点のみで、候補者も決して有名人ではない。また、NHK利権にメスを入れるという主張ゆえにメディアへの露出も少なく、主たる活動の場はインターネットであった。

その意味で、NHKから国民を守る党の国会進出は大きな意味を持つ。同党の暴れっぷりに期待したい。