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「夢の国」は「金の国」

天皇誕生日一般参賀の後、家内に連れられ、生まれて初めて東京ディズニーランドへ行った。

アトラクション(遊具)の動く仕組みは他の遊園地と同様であり、違うのは張りぼてでできたセットだけであるが、雨天にもかかわらず多くの老若男女が遊びに来ていた。日本人のみならず、外国人の姿も目立つ。

運営業者であるオリエンタルランドのウェブサイトによれば、ディズニーランドと隣接するディズニーシーを合わせたディズニーリゾート全体で年間三千万人超の入場者があるという。

その入園料たるや、決して安くはない。入場料だけで五千円以上、飲み食いして土産を買うと軽く一万円を超える。ディズニーリゾートは「夢の国」と呼ばれるが、結局のところ「金の国」なのだ。

とは云え、その外側に広がる現代日本もまた「夢の国」そして「金の国」ではないのか。多くの国民はグローバル資本主義を疑うことなく、刹那的な欲望を掻き立てられ、内実のない快楽を貪っている。

しかし、夢である以上、いつか終わりが来る。その際に慌てることなく、毅然たる態度が取れるよう、私たちは立ち返るべき「国体」についての確信を持たねばならない。

〔『国体文化』(平成31年2月号)編集余滴〕

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